みなさんこんにちは。槇田商店(まきたしょうてん)です。最近、傘のサイズに関するお問い合わせが増えています。百貨店等で傘のお取り扱いが減り、傘を実際に手にする機会自体も減ってきているため、自分にピッタリなサイズの傘がわからない、という方も多いことが理由かと思います。そこで、今回は「傘のサイズ」に焦点を当てて、お客様にぴったりなサイズの傘がわかるように、傘専門店ならではの視点でご紹介をさせていただきます。




【傘の基本サイズ】

標準的な傘のサイズとしては 50㎝・55㎝・60㎝・65㎝などがあり、その中でも成人男性は65㎝、成人女性は 60㎝の傘が一般的なサイズであるとされています。サイズは、傘を選ぶときの大切な目安になります。見方がわかれば、お好みの傘を選ぶヒントになりますので、ぜひ参考にしてみてください。 女性の傘サイズイメージ
男性の傘サイズイメージ

【傘のサイズの見方】

傘のサイズは、 ①親骨の長さ ②直径(差し渡し) ③全長 の3つで表されています。どの部分を指すかについて、詳しく説明していきます。 傘 サイズの見方 ①親骨のサイズ
まず「親骨」とは、生地に添いながら、それを支える主要な骨のことをいいます。例えば市販の傘で「60㎝」などと表記されているとき、親骨の長さを指すことがほとんどです。この場合は、親骨の長さが60㎝ある傘、という意味ですね。さきほどの「男性は65㎝、女性は60㎝の傘が一般的な目安」というのも、この親骨の長さを指しています。ちなみに、”8本骨の傘”や“16間(ケン)の傘”というときも、親骨の本数を示しています。

②直径 ( 差し渡し )
ここでいう「直径」とは、傘を開いたときの直径のこと。傘を差したときの大きさ、サイズ感という意味では、最も注目すべきがこの直径の長さです。

③全長
手元から石突 ( 傘の先端部分 ) までの長さのことで、主に持ち歩くときの目安となるサイズです。

なお、槇田商店の傘は1本ずつ傘職人が手作業で組み立てているため、表記されている長さ・重さには若干の誤差が生じることがございます。あらかじめご了承ください。



【自分に合ったサイズの傘を選ぶ方法】

それでは、サイズの見方を踏まえて、傘を選びのポイントや、おすすめの傘をご紹介していきます。身長や用途によってお探しの傘が異なるかと思いますので、見つけるためのヒントになればと幸いです。

1.迷ったら一般的なジャストサイズ

まずは、日本人の平均身長に合わせた標準サイズの傘をチェックしてみてください。「男性は65㎝の傘」「女性は60㎝の傘」が最も一般的な目安です。このサイズは、槇田商店の傘のお取り扱いの中でも最も多い傘のサイズになります。取り扱いの種類が多い分、お好みのデザインやカラーも豊富に取り揃えています。

傘の開閉タイプは、ジャンプ式と手開き式の2種類をご用意しています。ワンタッチで開く便利なジャンプ式は、車の乗り降りや荷物などで手が塞がっているときにとても便利です。手開き式は、ゆっくりと開閉でき、所作が美しく見えるのでおすすめです。

ジャンプ傘とはどんな傘?ワンタッチ傘や手開き式との違いも解説」では、メリットや注意点を含めて、開閉タイプ別にどのような違いがあるのか解説しています。ぜひ併せてご覧ください。

また、槇田商店の傘は、晴れの日も雨の日もお使いいただけるように晴雨兼用傘を多くご用意しています。「大きめの日傘用に 60 ㎝の晴雨兼用傘」、「 60 ㎝×赤色の傘」「 65 ㎝×ジャンプ傘」など、目安のサイズを基準に、お好みのタイプと組み合わせてお探しいただくのもひとつの方法です。
親骨の長さから探す: 親骨50cm以下 親骨55㎝ 親骨58㎝ 親骨60㎝ 親骨65㎝
開閉タイプから探す: ジャンプ傘(ジャンプ式) 手開き式
お好みの色から探す:カラー一覧は こちら


2.小さめサイズの傘をお探しの方

小柄な方や、手荷物を小さくしたい方には、小さめサイズの傘がおすすめ。それぞれのシーンに合わせてご紹介していきます。

小柄な男性の方には「60㎝の傘」
傘のサイズは一般的に女性用に作られたサイズですが、槇田商店では性別を問わずお使いいただけるデザイン性の高い傘をご用意しております。なかでも「 Stig L. 」「 ノルディック 」や「 Aneqdot(アネクドット) 」は、いずれも北欧風でおしゃれな男性にもおすすめのシリーズです。
〈写真左〉「 Stig L. FRUKTLADA(ホワイト) 」は、遊び心を感じる見応えのあるデザインを白と黒のシンプルな色で表現。品良く、確かな存在感を放ちます。〈写真中央〉「 ノルディック 大枝(カーキ) 」は落ち着いた色柄で、すっきりとした鮮やかさを味わうことができる上質な1本。〈写真右〉「 Aneqdot 踊る(ブラック) 」は、引き締まったブラックの中に、光沢感の美しい特徴的なデザインが映える、上品さを感じるシックな傘です。

いずれも晴雨兼用傘なので、雨の日も晴れの日もお使いいただけます。紫外線が気になる男性にもぴったり。木製の手元もなめらかで握りやすく、差したときのサイズ感はもちろん、使いやすさも実感していただけるのではないでしょうか。


手荷物を小さくしたい方には「ショート傘」
電車やバスでの通勤時や、屋外でのスポーツ観戦、ちょっとしたお出かけなど、なるべく手荷物を小さくしたいときがありますよね。そんなときにおすすめしたいのが「 ショート傘 」です。これは全長が短いタイプの傘を表します。全長とは、基本的に親骨の長さに比例して長くなります。そのほかにも、手元や石突 ( 傘の先端部分 ) といったパーツも全長を構成する要素です。親骨の長さはもちろん、手元を小さめのものにする、石突を短くする、といったことで全長を短くすることができます。通常のサイズと比べてコンパクトなので扱いやすく、持ち歩きに向いています。

さらにコンパクトさをお求めの方には「 スライドショート傘 」がおすすめ。中棒部分が伸縮するショート傘をいいます。傘を開く際に、折りたたみ傘のように中棒を引っ張り、長さを出します。このスライドによって普段はコンパクトになり、使用時には長さが出せるので、お顔周りに十分なゆとりが生まれて快適にお使いいだだけます。
槇田商店ではショート傘、スライドショート傘の両タイプをご用意しております。なかでもおすすめなのは、スライドショート傘「 こもれび 」です。このシリーズはその名の通り、美しい木漏れ日を、なめらかで繊細なグラデーションによって表現しています。小振りなサイズ感の、日差しに映える傘なので、主に日傘使いでのご案内をしておりますが、晴雨兼用のため雨の日でもお使いいただけます。また、オレンジやイエローといった明るく華やかな色合いから、カーキやグレーなどの落ち着いた穏やかな色合いがあり、年齢や性別を問わずお使いになりやすいシリーズです。


3.大きめサイズの傘をお探しの方

朝から雨が降っている日や、お買い物をして荷物が多いとき、徒歩が多い方におすすめしたいのが「多間 ( タケン ) 傘」です。
あまり馴染みがない言い方かもしれませんが、多間傘とは「親骨の数が多い傘」のこと。通常の長傘であれば、 8 本骨(親骨の数が 8 本)が一般的です。では、何故おすすめなのかというと、その理由は「同じ直径の傘の場合、多間はカバー力が高いから」です。
傘 多間傘比較イメージ傘を開いたとき、親骨の数が多い方が円により近いシルエットになり、その分カバー面積が広くなるのです。また、扱いやすさという点でもメリットがあります。持ち歩くときの目安になる全長は、基本的に親骨の長さに比例して長くなります。そのため、必要以上のサイズの傘だと、いざお使いになるときに扱いが大変に感じてしまうことがあります。

槇田商店では 12 本骨 (12 間傘 ) のシリーズをご用意しております。
紳士傘「 Makita Trad 」は、人気のタータンチェックを、控えめなデザインを上品な色合いで表現しました。どの世代の方でも、公私ともに使いやすい大人のシリーズです。



【日傘のサイズ】

日傘の一般的なサイズは 47 ㎝~ 55 ㎝とされ、槇田商店では主に 50 ㎝、 55 ㎝を取り扱っております。日傘のタイプはショート傘、スライドショート傘で、扱いやすさや持ち歩きのしやすさが特徴のサイズになっています。槇田商店で取り扱っている「 ショート傘 」は中棒が木製のものを使用していますので、木のぬくもりを感じながら、生地を含めた全体の一体感を味わっていただけます。「 スライドショート傘 」は、収納できる分コンパクトになるのが利点です。手元を握ったまま腕を伸ばしても地面に接しないので、持ち歩きのストレスが少ないというメリットもございます。

より安心感が欲しいという方には「 SCENE 」がおすすめです。このシリーズは、 55 ㎝の 12 本骨、いわゆる多間傘です。日傘の中で 55 ㎝は大きめサイズとされており、多間傘なのでカバー力もさらにアップ。 60 ㎝の傘と比較しても、直径に大きな差はなく、全長は小さくなるので、安心感と持ち歩きやすさを兼ね備えた 1 本です。また、晴雨兼用傘なので、紫外線の強い晴れの日にも、急な天気の崩れや雨の日でもしっかりと対応できます。



【携帯に便利な折りたたみ傘のサイズ】

天気が不安定なときや、旅行などの心強い味方である「 折りたたみ傘 」。槇田商店では、婦人折りたたみ傘は 50 ㎝、 55 ㎝、紳士折りたたみ傘は 58 ㎝、 60 ㎝の取り扱いをしております。折りたたみ傘をお求めの際、やはり気になるのが「収納時のサイズ感」ですよね。どのサイズなら自分が持っているバッグに入れることができるのか、これは大切なポイントです。

そこで、さまざまな種類のバッグと折りたたみ傘のサイズを比較してみました!
A: MAKITA STANDARD  18,700円(税込)
B: Tie  11,000円(税込)
C: ノルディック  13,200円(税込)

ビジネスバッグ(紳士)に、おすすめの折りたたみ傘はB「 Tie 」です。スーツとも相性の良いすっきりとしたストライプ柄と、無地だからこそ大人の色合いを楽しめる2面性を持たせた生地が特徴。持ち手も真っ直ぐなので、かさばりにくい工夫も◎。まさにビジネスシーンにぴったりな1本。
A: Stig L.  19,800円(税込)
B: kirie   16,500円(税込)
C: ノルディック  13,200円(税込)

ビジネスバッグ(婦人)では、コンパクトサイズのC「 ノルディック 」がおすすめです。色柄のバリエーションも豊富で、織物ならではの生地感や光沢感の美しさも味わうことができます。人気の北欧デザインがベースですので、おしゃれさも兼ね備えています。
A: MAKITA STANDARD  18,700円(税込)
B: Tie  11,000円(税込)
C: ノルディック  13,200円(税込)

バックパックには、A「 MAKITA STANDARD 」がおすすめ。シンプルで落ち着きのある色柄の中に、確かな上質さと味わいを感じることができます。機能性が高くシンプルなバッグとも相性が良い、大人のメンズ傘です。
A: Stig L.  19,800円(税込)
B: kirie   16,500円(税込)
C: ノルディック  13,200円(税込)

トートバッグには、B「 kirie 」がおすすめサイズ。色使いはシンプルながら、繊細なものから目を惹く大胆なものまで、幅広いデザインとカラー展開が人気のシリーズ。晴雨兼用で、陽の光にも映えるため、日傘としても◎。また、縦長の大きめトートバッグをお持ちなら、A「 Stig L. 」も良いですね。鮮やかな色合いと光沢感、そして遊び心のあるおしゃれなデザインが、多くの人々を魅力しているシリーズです。


ここでご紹介したバッグのサイズは一例ですが、ぜひお持ちのバッグと比較して、折りたたみ傘選びの参考にしてみてください。なお、バッグや傘には個体差があり、おおよそのサイズ表記になっておりますので、その点は予めご了承ください。



いかがだったでしょうか?
傘のサイズの見方をはじめ、傘選びのポイントや、当店おすすめの傘をご紹介させていただきました。せっかく良い傘を買うのなら、少しでも自分に合った傘が欲しいですよね。これからの人生に寄り添う、そんな傘を見つけるためのヒントになりましたら幸いです。

槇田商店の傘作りについてはこちらからご覧ください。

 

 

執筆者

槇田洋一

(株)槙田商店の6代目。横浜国立大学で経済学を学び、卒業後は修行を兼ねて社会経験を積む。2009年に槙田商店に入社し、自社ブランド「槇田商店」を立案。男性のための傘「MAKITA STANDARD」を産地の職人と共に企画するなど、産地の魅力を届ける製品開発を手掛けながら、産地を守る活動に勤しむ。